「発達障害」について、どんな症状?どんな治療法・支援法?

発達障害は、発達障害者支援法を根拠法とした3種類の障害の総称をいいます。

もしかしたら、自分の子供が、発達障害かもと思った方、この記事を読んで、発達障害とは、どんな障害なのか、見ていきましょう。



発達障害は、①自閉症スペクトラム(ASD)②ADHD(注意欠如・多動症)③学習障害(LD)の3つの総称です。

上記3つの症状はそれぞれ対処法などが全く異なる障害です。

はじめに発達障害は、生まれつきの脳の特性であって、親の育て方が問題ではないということを知っておいてください。



目次

発達障害の種類

自閉症スペクトラム(ASD)

自閉症の概念を最初に提唱したのはオーストラリア生まれの児童精神科医kannerです。

診断基準

①他人と社会的な場面で相互関係を持つことの障害

②言葉の表面的な意味にとらわれやすいといったコミュニケーションの
質的な障害

③反復的・常同的な行動パターンがあること、

これら3つの項目が、長年、自閉症であることを判断するうえで、要チェックする点です。

特徴

人とのかかわり、コミュニケーションが難しい

興味や活動の幅が狭い

特定の者へのこだわりが強い。

具体的には

  • 言葉が出ない、オーム返しになる。
  • ごっこ遊びに興味がない
  • 名前を呼ばれても、返事がない。友達や他人に興味がない。
  • 環境や、ルールなどの変化を嫌う。
  • ある特定の音や物に敏感に反応する。
  • 一つの遊びに固執する。

主に対人関係での障害が強いのが特徴。

生活が困難なほど重度の自閉症の障害から、自己のコントロールが苦手程度で軽度の自閉症障害の境界がはっきりしないため、スペクトラム(連続帯)という言葉が使われています。

出現頻度は、CDCの最新統計によると男児が女児の5倍の頻度になっています。

年々、その数は増えている状態です。

言葉の遅れや知的障害を伴うことが多いですが、知的障害がない場合もある

また、数学、運動や芸術など何かしらの分野で突出した才能を持つケースがあります。

ADHD

ADHDとは、不注意、多動性、衝動性を特徴とする発達障害または、行動障害のことです。

特徴

  • 不注意(集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい)
  • 多動性(じっとしていられない、しゃべりっぱなし)
  • 衝動性(おこりっぽい)

落ち着きない子供すべてがADHDとは限らず、定型発達の子供にもふつうにみられます。単にその子供の性格ということも多いです。

LD(学習障害)

特徴

知的な発達の遅れがないのに特定の学習能力の取得や、使用に困難がみられます。

聞く、読む、書く、計算する、話す、推論するという6つの能力

特に、読む、書くの障害が多い。

LDのタイプは、以下の3つのタイプに分けられます。

  • 読字障害(ディスクレシア)
  • 書字障害(ディスグラフィア)
  • 算数障害(ディスカリキュア)

支援の仕方・治療

自閉症

  • 自信と自己肯定感を下げない。できることは着実にこなせ、苦手なことは無理せず「できない」と伝えられるようにする。
  • 情報が目に見えるように写真やイラスト、「見える化」

ADHD

  • 集中できるように環境の調整
  • できていたことはすぐにほめる・
  • 1日のスケジュールを書いた紙を張るなど

発達障害の治療法には薬物療法と生活療法の2種類があります。

しかし、発達障害を根底から治すお薬はありません。

その人の考え方や特性と深く結びついているので、そのものを変えることができないから

発達障害の方の問題は、障害そのものではなく、それが原因で、失敗することで、叱責を受けることで、自己肯定感の喪失によるうつや不登校、引きこもりなどの二次障害が問題とされています。

治療としては、あくまで、本人の生活するうえでの不適応を軽減していくこと

「居場所」や「役割」をつくることを目標に、様々な、支援機関を利用することが可能です。

通所で療育を受けられる場所は以下の通りです

対象 費用
医療機関 診断名が出て医師から療育の指示を受けた子供 健康保険が使える

1回1000円~3000円

児童発達支援センター(福祉型) 療育の必要があると市町村が認めた子供

0歳から就学まで

1回約5000円~1万円

受給者証取得で公費補助が受けられる。(自己負担額1割で自己負担上限4600円

幼児教育・保育無償化で3歳から就学までは無料措置

児童発達支援事業所
放課後等デイサービス 小学1年~18歳まで

発達障害かどうかの基準は「生活障害があるか」です。

生活障害=食事・排泄・睡眠・文字を書く・金銭管理など日常生活に必要な動作を送ることです。

その障害があることで、生活が困難になっている場合には「発達障害」と考えられます。

これらの症状は、発達障害のある子どもたちすべてにみられるわけではなく、単に性格であることもあるため、発達障害であるかという線引きが難しいのです。

まとめ

今回は発達障害について紹介しました

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この記事を書いた人

児童発達支援・放課後等デイサービスekuboの児童指導員 北所佑一です。
日々のレクリエーションやおすすめのカフェについて発信していきます

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